Fブロック

○気ままな感想文
○時には手厳しく
○参加者に関する情報や、先入観は排除。

以上の趣旨で、勝手気ままに感想を書いていく、超個人的企画です。
では、Fブロック、いきまーす！

F-01　　星
　テンポ良く最後まで読めました。男二人＆AIのコンビが楽しい。結局、『星』の正体はなんだったんでしょう……？

F-02　　星の数ほど
「ごちそうさま」
　この一言がこれほどぴったりな作品もないでしょう。多分、男性は女性の尻に敷かれると思います。間違いなく（笑）。

F-03　　モトラタトラット　(ハナモゲトラッタッタ語で「目が覚めたなら」という意味)
　普通だったら、生理的にまったく受け付けず、最初の数行で即バックしちゃうんですがこういう文章。
　でも不思議とすらすらーっと読めちゃったんだなぁ。テンポの良い語りにぐいぐい引き込まれて、ラストではちょっと胸が切なくなりました。うまい！

F-04　　星に願いをかけてみた
　きっとこれが、恋の始まりなんでしょうね。どうやって元に戻ったのかは、聞かないほうがスマートでしょう。

F-05　　夢売りの話
　語りがうまく、ちょっと怖いと思いながらもぐいぐい話に引き込まれていきました。お話はハッピーエンドでしたが、主人公の語り口が柔らかい言葉なので、ブラックテイストのまま終わらせたほうが物語が引き締まったかもしれません。

F-06　　翡翠
　切ないお話ですね。物語の落とし方（いわゆるオチ）もうまいと思います。
　しかし、厳しいことを言えば、句読点の打ち方や言葉遣いの怪しい部分など、文章の細かい欠点が少し目に付きました。それと、私の考え方が古いのかもしれませんが、登場人物の喋り方があまりにも現代的すぎて、物語の世界観と一致していないように思えます。

F-07　　ぷっぺ　〜星の妖精〜
　主人公に感情移入させる描写力は素晴らしい。でも短編としてみると、オチにひとひねり欲しかったかも。

F-08　　流星の夜、金の風吹く
　20枚でよくまとめたなと思います。最後、ノイの星に降り立ったのがジズの仲間だったらどうしようかと焦ってしまいました（笑）。

F-09　　カフェ・アルモニカ
　独特な世界観の描写に、どんな物語が始まるのかと期待していたら――終わってしまいましたね……。あと15枚も使えるのに、勿体無い。

F-10　　星龍井戸譚
　中国語独特の表現に慣れていないせいか、ついていくのに少し苦労しました。カッコ書きでいいから、登場人物の名前に読み仮名が欲しかった。少年は従妹に振り回され続けそうですね。

F-11　　ぼくと彼女
　可愛い……大人の目から見たら微笑ましい日常のひとコマなんですが、子供本人にとっては一瞬一瞬が大事件なんですよね。男の子に感情移入して、いーちゃんが泣かないように一緒に祈ってしまいました。

　このブロックでのお気に入りは
F-02　　星の数ほど
F-03　　モトラタトラット　(ハナモゲトラッタッタ語で「目が覚めたなら」という意味)
F-05　　夢売りの話

　Fブロック賞は、私が嫌いなタイプの文体であるのにもかかわらず最後まで読ませ、あまつさえ最後でしんみりさせてくれた怪作「F-03　　モトラタトラット　(ハナモゲトラッタッタ語で「目が覚めたなら」という意味)」に決定。
　ハナモゲラッタッタ星人に乾杯！