ソルト
アンジー姐さん、大活躍です。相変わらずこの人は美しい上にパワフルですねー。スパイの容疑をかけられた女CIAエージェント、イヴリン・ソルトが、自分に掛けられた疑いを晴らすべく米国を縦横無尽に駆け回るアクションムービー! ……とは素直に言えなくて、この物語はなかなか厄介です。ソルトの行動目的や理由が謎に包まれているのですから。
(以下かなりのネタバレあり)
最初は自分に掛けられた容疑を晴らすために逃げたの? それにしてはちょっとおかしいなぁと思いつつ見ていると、ソルトの過去を暗示するシーンがいくつか挿入されます。
彼女は実はもともとはロシア側のスパイ。
子供のころから養成機関に入れられてあらゆる技術を取得し、アメリカに渡り、アメリカ人そのものとして生きて行きます。
指令が下るその日まで――。
この映画、絶対ロシアでは公開できないなと余計な事を考えていた私でした(笑)。
銃撃戦やカーチェイスやら色々盛りだくさんの内容に見えますが、内容は思っていたのよりはシンプルで、最初に「こいつ臭うなぁ」と思っていた登場人物がやはり怪しかったりと、割と「そのまんま」なお話でした。(最初に「複雑」と書いたくせに!・笑)どう見ても続編作る気まんまんな終わり方だし。
ただ、ソルトの夫との思い出が、さらりとしていながらほのぼのとさせられる良いシーンとして描かれていたので、彼女は「夫のために」行動していたのだなぁ……とほろりとさせられました。逃げ回りながらもペットの犬の安全をちゃんと確保していたし。彼女はただのスパイでもエージェントでもなく、一人の「血の通った」女性なのでした。