イーオン・フラックス

 久々に映画館に足を運びました。しかし、これもまた最終日……。もっと定期的に映画館に行きたいんですが。

 一言で表すならば「人間は美しい」! 物語的にはあまり感銘を受けませんでした(失礼)。イーオン(シャーリーズ・セロン)をはじめとする、戦士たちのしなやかな肉体から生み出させる数々のアクションにひたすらうっとりさせられる映画です。
 物語の舞台は未来で、人類のほとんどが未知のウイルスに感染して死亡・生き残ったものたちが独裁者の支配の下、何かしっくり来ないものを感じつつ「楽園」での生活を送っています。未来といっても、ちょっと前のSFものでよく見られたビニールや金属だらけの風景はありません。
 桜の木がそこかしこに見られたり、居住空間には日本の和室を思わせるタタミベンチがあったりして、未来の世界でありながらどことなく和の雰囲気がかもし出されているのです。女性の日傘も、昔の番傘を思わせるデザインですしね。
 イーオンのファッションもややボンデージっぽくありながら、パンフレットの写真をよく見ると伸縮性に優れた素材を使っているのがわかります。セクシーで動きやすくて、着心地のいいものを目指したのでしょうか。
 レトロモダン……と言うのでしょうか。新たな未来世界の形を十分に楽しめる映画だと思います。