Bブロック

■誰がどのブロックにいるか、一切気にしない
■勝手に評価をつけて、勝手にお気に入りを決める
■感想文書くのが下手でも気にしない(苦笑)

以上の趣旨で、勝手気ままに感想を書いていく、超個人的企画です。
Cブロック以降は月曜日から順次書いていく予定です。

では、Bブロック、いきまーす!



B-01  満月の牙
 冒頭からぐっと引き込まれました。アクションシーンや主人公の葛藤などが短い物語の中にぐっと凝縮されています。うまい!


B-02  求めるトクベツは
 どことなく閉塞感のある物語ですね。主人公が高岡氏のトクベツになれる日は遠いのではないか、という気がしてしまいました。


B-03  星の河をわたる風
 お互い惹かれあっているけれど、絆を保とうとする二人のもどかしい気持ちがよく表現されていると思いました。


B-04  最後のブルース
 最初に「戦後の薄暗い日本」とあって、後半で携帯電話が出てきたので、「えっ、戦後なのに携帯?」とびっくりしてしまいました。私の読み違いなんですが、時の経過の表現がもう少しあったらなという気もします。それを除けば、主人公の師匠に対するやや屈折した愛情がよく伝わってきたと思います。


B-05  星を握る
 職人気質の頑固オヤジが好きな私には好印象。


B-06  生命 撒く者 〜 Panspermia
 無生物(?)主人公による一人称という試みが面白い。プラネタリウムを見ているような感覚を覚えました。


B-07  Xing(シン)
 ツカミのよさ、テンポのよい語り、そして時々にじみ出る女性の悲しみ、余韻のあるラスト。これで原稿用紙20枚に収まってるなんて! うまい、の一言につきます。


B-08  空を見上げて
 ついてない主人公の前に現れる謎の人物、という設定はよくあるのですが、最後まで楽しく読めました。しかし28歳でこういう扱いを受けるとは……(嘆息)


B-09  指先に星
 かーあいーい……。初々しいなぁ。ただ星のシールを張るだけでなくて、その色に彼や自分の気持ちが投影されているところがいいですね。最後まで読んで改めてタイトルを見て、うまい! と膝を打ちました。


B-10  歌う星
 童話のような綺麗なお話ですね。それにしても、音楽が禁止されている国なのに、伯爵家に現れた老人はなぜお咎めを受けなかったのだろう……。


B-11  ちょっとだけ遠い未来のこと
 学園ものの、日常の一こまかなぁと思いながら読んでいたら、後半の展開にびっくり。淡々とした描写ながら、最後まで気持ちよく引き込まれていました。



【お気に入り】
B-01  満月の牙
B-04  最後のブルース
B-07  Xing(シン)
B-09  指先に星
B-11  ちょっとだけ遠い未来のこと

【Bブロック賞】
良作ぞろいで、一つに絞るのが難しかったのですが、語りのうまさからBブロック賞は「B-11 ちょっとだけ遠い未来のこと」に決定!