マイアミ・バイス

 見てきましたー。昔のドラマは見たことがないんですけど、色々な意味で「大人向け」な映画だなーと思いましたよ。
 ベッドシーンがあるとか銃撃戦があるというのは、この手の映画では当たり前なんですけど。小説だったら台詞で表現するようなところを、ちゃんと登場人物の表情とか仕草でコミュニケートさせているところがすごくクールでした。クライマックスの銃撃戦の後で、ソニーコリン・ファレル)とリコ(ジェイミー・フォックス)が目配せだけで分かり合っちゃってるシーンなんて、『こいつら……完全にわかりあっちゃってるのねーっ♪』と一人映画館のシートで身もだえしてしまいましたよ。(^^)

 潜入先の組織の重要人物の情婦・イザベラを演じているのがコン・リーだったのですが、恥ずかしながらワタクシ、彼女の出演作をあまり見たことがありません。それで、スタッフロールまで「この女優さん……誰?」と不思議に思っておりました。
 このイザベラって人はあまり笑わないのですよ。それで表情がのっぺりして見えてしまったので、彼女をくどくソニーに『あんた、女なら誰でもいいのかー』と心の中でツッコミを入れていたのですが、ふとした瞬間に見せる笑顔がすごく綺麗で可愛いのです。スタイルも抜群だし、肌も綺麗。映画館で配っていたフリーペーパーで彼女が40歳だと知ってびっくりしました。ああ、女は幾つになっても「女」であることをあきらめてはいけないのですね!

 この映画、上述したとおりとても「クール」です。登場人物がクールだと言うのもあるけれど、彼らを捉えるカメラの視線がとても冷静だという印象を受けます。描いている内容は熱いけれども、彼らを見つめる目は決して熱くならない。特に物凄くいい映画だとは思いませんが、クールな映像作品としてとても印象に残りました。